【投資遍歴5】低位株というギャンブル ── 僕が見ていたのは、値段だけだった

コラム
おじさんの投資遍歴
Vol.5
2026.07.13

前回、初めての証券口座を開いて、買う前から大金持ちの気分になっていた僕。さすがに何も知らないままではまずいと、勉強のために一冊の本を買った。でも——そこから始まったのは、投資と呼べるようなものじゃなかった。

まずは、分かりやすそうな一冊から

何もわからないまま始めた株だったけれど、これはさすがに勉強しなきゃいけない、とは思った。難しそうな本には手が出ず、書店で「これなら分かりそうだ」という一冊を選んで買った。題名はもう覚えていない。

それでもローソク足の見方、チャートの読み方、最低限の用語くらいは、その一冊で覚えた。今思えば、株を始めて最初で最後の、まともな勉強だったかもしれない。

PERとPBR、その数字だけを見ていた

本を読んで、僕が飛びついたのがPERとPBRだった。PERが10倍以下、PBRが1倍未満——「割安」とされる数字。それを頼りに株を選ぶようになった。

だから買うのは、決まって安い株ばかりになった。いわゆるボロ株だ。それを何銘柄も、何銘柄も買った。その会社が何をしている会社なのか、これから伸びるのか、そんなことはほとんど見ていなかった。

僕が見ていたのは、会社の未来なんかじゃない。
ただ「安い」という、値段だけだった。

塩漬けと、売ったあとの爆上げ

当然、思ったようには上がらない。含み損を抱えた株は、売るに売れず、口座の隅で塩漬けになっていった。

それがようやく買値まで戻ってくると、心底ほっとして、「やれやれ」と売る。ところが——手放した直後に、その株が爆上げする。何度もあった。あのときの悔しさは、今でも覚えている。

持っていれば勝てたのに、待てなかった。かといって塩漬けを増やす度胸もない。ちぐはぐな売買を、ただ繰り返していた。

勉強はした。でも、儲からなかった

結局のところ、僕が身につけたのは「株の売買のやり方」だけだった。注文の出し方、チャートの眺め方。それは覚えた。でも、儲けることはできなかった。トントンか、ちょっと負けるか。そんな日々が続いた。

もう少し、なんとか儲けられないものか——そう思い始めた頃に、僕はFXに出会う。そして、レバレッジという仕組みのすごさに、みるみる魅了されていった。

それが、どこへ僕を連れていくのかも知らずに。

次回予告

次回・第6回は「500万円の山と谷」。低位株では届かなかった「もっと儲けたい」を、レバレッジが叶えてくれるように見えた。2年で500万円を超えた栄光と、そのあとに待っていた3年間の話を、いよいよ書きます。

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